柴田
みなさん、こんにちは~。 クイーンズランド州政府観光局のしばしょうこと、柴田です。 第5回目となる今回のテーマは、州内にある世界自然遺産のひとつのオーストラリア・ゴンドワナ多雨林群です。
Paul
G’day everyone. Paul here. Welcome to our fifth episode - we just want to thank you for listening if it’s your first time and if you are a repeat listener thank you for sticking with us.
柴田
クイーンズランド州には5つの世界自然遺産がありますが、そのうちのひとつが、ゴールドコーストの内陸部に広がるゴンドワナ多雨林群です。第3話では4つの気候帯の雨林が見られることや土ボタルについて触れましたが、本日はこの森のスペシャリストにもっと詳しくお話を聞いていきましょう。その世界自然遺産を訪問するツアーを催行している現地ツアー催行会社Tour Gold CoastのJeffさんにゲストとしてお話しをお聞きしたいと思います。 Jeffさん、こんにちは。 まずはこの世界自然遺産のことについて教えてください。
Jeff
まいどおおきにHello everyone! My name is Jeff and I’m from Tour Gold Coast.
Paul
Hey mate, great to have you on our humble little show. And what a great voice for radio you have!
Jeff
いや、いや、こちらこそポールさんまた柴田さん、そしてみなさん、こんにちは!ツアーゴールドコーストでガイドをしているジェフです。よろしくお願いします。 私たちのツアーで訪問する世界遺産「オーストラリアのゴンドワナ多雨林群」はクイーンズランド州南東部からニューサウスウェールズ州北東部に広がる総面積 約37万ヘクタールに広がる大森林地帯で、1986年に世界遺産に指定されました。この大きさはなんとほぼ奈良県の面積と同じ大きさなんですよ。 なのでツアーで全部回ることはできないので、その一部分を訪問します。
Paul
As big as Nara Prefecture huh? I suppose you have a lot of deer as well?
柴田
若草山ではないですね。それは広大ですね。ツアーで行く場所はどんなところなんでしょうか?
Jeff
はい、スプリングブルック国立公園のナチュラルブリッジセクションになります。恐竜が歩き回っていた時代から変わらず残る世界最古のシダ類や170種類を超える絶滅に瀕した植物を数多く見ることができます。ツアーの途中では樹齢千年を超す「締め殺しのイチジク」も見ることができますよ。
柴田
「締め殺しのイチジク」とは何とも物騒な名前ですね。
Paul
A strangling fig tree – everything in Australia sounds so dangerous.
Jeff
そうだよ!本当に絞め殺されるんですよ。
柴田
えええ、誰が・・・
Jeff
それが人ではなく植物なので、柴田さん、ポールさん、ご安心を。それも500年から1000年もかけて殺すんです。仕組みは鳥の糞に混じったイチジクの種が木の枝などに引っかかり、そこから地上に向けて根を伸ばし、地上まで行くと今度は反対に着生した木をつたって上に伸びていき、たくさんの根がお互いに絡み合って着生する木全体を覆ってしまうことで元の木は光合成ができずに死んでしまうのです。
柴田
なるほど。それだけ長い時間をかけられると気が付いてないかもしれませんね。
Paul
Well, it takes over 500 to 1,000 years to happen Shozo so I think you would probably die of old age before realising.
Jeff
はい、さらにこのツアーはオーストラリアとニュージーランドだけにしかいない, とても珍しいものを見ることができるんですよ!
柴田
うーん、オーストラリアとニュージーランドですか?おいしい羊ですかね?
Jeff
柴田さん、食べ物のことばかり考えちゃダメですよ!その珍しいものはなんと土ボタルです。正式名はヒカリキノコバエといってハエの一種なんですけど、幼虫の時に光を発する虫なんです。ツアーで訪れる場所には滝の流れ込む洞窟があって、その洞窟の天井一面に輝く姿は天然のプラネタリウムとも呼ばれるオーストラリア随一のコロニーになっています。
柴田
ハエなのに土ボタルとはまた大胆なネーミングにされましたね。
Paul
インスタばえするのかな?
柴田
スルーしていいですか?
Jeff
ポールさん、面白い!そしてインスタ映え終わったらスタバのコーヒーをインスタバへ。あ、もういいですね。もともと「土ボタル」というネーミングはこのツアーをはじめた1994年に当社が名付けたものなんです。この昆虫が放つ光がまるでホタルのように見えること、山の斜面の土手や土壁部分に多く生息することから、当社がツアー名として「土ボタルツアー」と名付けたのが始まりです。
柴田
うまいですね。やっぱりネーミングは大事ですよね、光るハエを見に行こうツアーではちょっとき厳しいですもんね。
Paul
Even in English, “glow worm” sounds so much more attractive compared to “glow fly”.
Jeff
もちろん実際にはこの昆虫はとても小さくて光もとても弱いので、その姿や形を肉眼で見るのはとても難しいので、虫が苦手という方もご安心してください!
柴田
良かったです。それでは具体的なツアーの行程やどのような服装で参加すれば良いか説明していただけますか?
Jeff
はい、まずは午後7時ごろにサーファーズパラダイスをバスで出発し、約1時間でナチュラルブリッジ国立公園に到着します。
Paul
So close - only one hour by bus from the Gold Coast huh?
Jeff
そうですね。現地では明かりのない公園の中を懐中電灯片手に熱帯雨林のジャングルをガイドが先頭になって進みます。公園は遊歩道が整備されていますので安全に歩くことができます。そうです!遊歩道があるから私たちが言うほどに安全(に)歩けるのです。約1キロの道のりを45分ほどかけてのウォーキングになりますので歩きやすい靴を履いてご参加ください。また山の中は街よりも3~4度気温が下がりますので防寒具も忘れないでください。
柴田
温度差があるということですね。まるで上司と私のようです。
Paul
Excuse me
Jeff
ちょっとポールさん、柴田さん!仲良くしてくださいね。ツアーのウォーキングトラック中には先ほどお話しした締め殺しのイチジクをはじめとした日本では見ることができない珍しい植物を見たり、土手に生息する土ボタルを間近で鑑賞していきます。そのハイライトの他に国立公園からの帰り道では明りの少ない山の中でなんと星空観賞も行います。
柴田
あの有名な南十字星も見られますか?
Paul
Yes, I was going to ask the same question – can you see the Southern Cross?
Jeff
はい、日本では見ることができない南十字星をはじめとした星座や天の川が見られます。ガイドからすべて説明しますので星座鑑賞もとてもお客様から評判の高い、夜のツアーならではのロマンティックな体験ですよ。
柴田
いいですね、ロマンティックな体験でありながら学習にもなりますね。
Jeff
はい、私たちツアーゴールドコーストはこの自然を残すためエコツアーの認証を受け、自然の大切さを理解してもらえるように、そして楽しく自然を体験してもらえるようにプログラムを作成しています。
柴田
なるほどね。そして最後の質問ですが、ツアーの所要時間は全部で何時間かかりますか?
Jeff
はい、この土ボタルツアーは全部で約3時間半ほどです。もちろん、天候によって星座鑑賞はできない時もありますが、土ボタルは一年を通してご覧いただくことができますので、オーストラリアへ来れる日が来たらぜひ土ボタルを見に来てくださいね!
柴田
今日はツアーゴールドコーストのガイドのジェフさんにお話をお伺いしました。ありがとうございました。
Jeff
ありがとうございました!Thanks very much for having me, guys!
Paul
Wait, wait, wait! Wait a minute Jeff - just before you leave us, I’ve got a couple of questions. I understand that you were born and raised on the Gold Coast so what is your favourite spot on the Gold Coast (apart from Natural Bridge of course!)
Jeff
そうですね、私のお気に入りのゴールドコーストのスポットは何と言っても美しいゴールドコーストのビーチですね。 泳ぐのが好きな人もサーフィンが好きな人ももしくはただリラックスするのが好きな人も50キロ以上にわたって続く美しい黄金の砂浜で自分にあったピッタリなビーチを見つけることができます。
Paul
うーん、いいですね。And in your spare time when you are not guiding for Tour Gold Coast, I understand that you do some work as a radio DJ on the Gold Coast as well and in the past you also worked for a FM radio station in Osaka – can you tell us a little bit about your career if you don’t mind?
Jeff
Yeah, that’s right Paul. I worked at FM Cocolo Osaka for about ten years where we broadcast the only "Aussie" Radio Show in Japan.
Paul
How did you know it was the only Aussie radio show?
Jeff
We have our sources! We have our people on the ground there! 日本で唯一のオーストラリアのラジオ番組、大阪のFMこころで10年間にわたりアナウンサーをしました。またこの時期、大好きなオヤジギャッグ、言葉遊びそして日本のダジャレに出会いました。
Paul
And then you moved back to Australia in 2008 - is that correct?
Jeff
That’s right yeah. 2008 so we have been back here for 13 years now.
Paul
Wow! Jeff, you’re such a busy man and your command of Japanese is amazing but I must ask – what is your favourite Aussie English word?
Jeff
That’s a very good question Paul. My favourite Aussie English word would have to be “havago!” 「やってみる」という意味ですね。あるいは「頑張ろう!」”Havago”は三つの言葉Have A Goが一つの単語のように発音します。結構ね、オーストラリア人は会話をする時によく単語をつなぎ合わせる癖がありますので、そしてこのHavago、オーストラリアではこのフレーズをよく使っています。
Paul
「やってみなはれ」という意味ですね。
Jeff
やってみなはれ
Paul
I love it! Jeff, we hope our listeners can visit the glow worms with Tour Gold Coast very soon and all the best with your other endeavours.
Jeff
Thanks guys!
柴田
ということで、本日は世界自然遺産オーストラリア・ゴンドワナ多雨林群についてご紹介させていただきました。 今回もお聞きいただきまして、ありがとうございました。さて次回は、オーストラリア政府観光局日本局長のデリックべインズさんにインタビューさせていただきます。
Paul
Thank you for listening to today’s program. We will be introducing another Natural World Heritage site in Queensland very soon but for our next episode we will be having a casual chat with Mr Derek Baines, the Country Manager for Tourism Australia.