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スピリチュアルな 本棚 # 29 : 自分を変えるには?パート1

飛利浦 Phillip

みなさん、こんにちは!今週はどんな一週間でしたか?

人生って、ほんとに止まることがないですよね。私たちが望んでも望まなくても、変化は常に起こっています。学生から社会人へ、独身から家族を持つようになったり、若さから年齢を重ねていったり。楽しい時もあれば、思いがけない困難が突然やってくることもあります。

でもね、私たちが自分から変わろうとしなければ、人生の方が私たちを無理やり変えようとしてきます。本当の成長は、自分自身を正直に見つめることから始まるんです。

こんな言葉があります。「他人を変えようと思うなら、まず自分が変わらなければならない。」

でも実際には…何度「変わろう!」と思っても、三日坊主で終わっちゃうこと、ありますよね?なぜ、変わるってこんなに難しいんでしょう?

今日は、そんな「本当に変わりたい人」におすすめの本を紹介します。スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』という本です。1989年に出版されてから、世界中で4000万部以上も売れたベストセラーです。この本が特別なのは、ただのテクニック本じゃないところ。コヴィーさんは、私たちが自分の「価値観」や「本当の自分」と向き合い、新しい習慣を作ることで、人生を根本から変える方法を教えてくれるんです。

今日はその中から、第1の習慣「主体的であること」にフォーカスして、いくつかの大切なポイントをお話ししますね。

①本当の変化は「内側」から始まる

コヴィーさんは、「本当の変化は、自分の内側から始まる」と言っています。これを“インサイド・アウト”アプローチと呼んでいます。

どういうことかというと、人をコントロールしたり、自分をよく見せようとしたりする前に、自分の「人格」や「価値観」、「考え方」に意識を向けることが大切ってことなんです。

成功にも2種類あると彼は言います:一つは、正直さ、責任感、謙虚さ、勇気など「人格」をベースにした成功。これは時間も努力も必要だけど、長続きします。

もう一つは、見た目や話し方、テクニックだけで得る「イメージ重視」の成功。でもこれは、表面的で長続きしにくいんですね。

現代社会はどうしても「見た目」や「即効性」の方に目が向きがちですが、本当に変わりたいなら、内面からの変化が必要です。

「私たちは世界をありのままに見ているのではなく、自分自身のフィルターを通して見ている」―つまり、考え方が世界の見え方を変えてしまうんです。

これが「パラダイム・シフト(ものの見方の転換)」です。

例として、ヴィクトール・フランクルという精神科医の話が紹介されています。彼はナチスの強制収容所で過酷な体験をしましたが、そこで彼が気づいたのは、「どんな状況でも、自分の態度を選ぶ自由はある」ということ。

「刺激」と「反応」の間には「選ぶ自由」がある。この小さな“間”こそが、私たちが変わる力を持っている場所なんです。

実は、現代の脳科学でもこれが証明されています。脳には“前頭前野”という部分があって、感情に流されずに立ち止まり、考え、選ぶ力があります。

つまり、感情や習慣の奴隷じゃない。自分で変わることができるんです。

もう一つの話も印象的です。ある日、コヴィーさんが電車で騒いでいる子どもたちにイライラしていたんですが、実はその子たちの母親が亡くなったばかりだったと知った瞬間、気持ちがガラッと変わったそうです。

視点が変わると、感情も変わる。これもパラダイム・シフトですね。

だから、人生を変えたいなら、他人を直そうとする前に、自分の「考え方」「人格」「価値観」を整えることが大切。正直さや誠実さ、謙虚さって目立たないけど、すべての土台なんです。

 ②終わりを思い描くことから始めよう

次に紹介するのが、第2の習慣「終わりを思い描いてから始める」です。

これは、「行動する前に、自分はどんな人になりたいのか?どんな価値観を大切にしたいのか?」をはっきりさせようという考えです。

ただの目標設定じゃなくて、「自分の人生の軸を持つこと」なんですね。

コヴィーさんは「すべてのことは、まず心の中で創られ、そのあと現実になる」と言っています。

家を建てるには、まず設計図が必要ですよね?人生も同じ。何となく生きるんじゃなくて、「自分はどう生きたいのか?」という“人生の設計図”を持つことが大事です。

そのためのエクササイズがひとつあります。

ちょっと不思議に聞こえるかもしれませんが…「自分のお葬式」を想像してみてください。家族、友人、同僚、地域の誰かがスピーチしてくれます。どんな言葉を言ってほしいですか?「たくさんお金を稼いだ人でした」ではなくて、「優しいお母さんだった」「いつも希望をくれた人だった」「思いやりのある人だった」…そんな言葉の方が嬉しいですよね。

このように「人生の終わり」を考えることで、「本当に大切なこと」が見えてきます。

そして、コヴィーさんは「自分の人生のミッション・ステートメント(使命文)」を書くことをすすめています。短くて、はっきりしていて、自分らしい言葉です。

 例えば、彼の息子さんはこんなふうに書いたそうです:

「正直さ、親切さ、責任感、勇気を持って生きたい。信頼される友人であり、息子であり、他の人が自分の可能性に気づけるようにサポートしたい。」すごく素敵ですよね。

では、あなたはどうでしょう?

 今週は、ぜひ少し時間をとって考えてみてください。「自分はどんな人生を送りたいのか?」「どんな人として記憶されたいのか?」そして、「今の生き方は、その方向に向かっているか?」

 今日のエピソードが、何かの気づきになれば嬉しいです。

本当の変化は、自分の内側から始まります。そして、私たちには「どう生きるか」を選ぶ自由があります。小さな一歩が、大きな変化を作っていきますよ。

それでは、また次回お会いしましょう!