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スピリチュアルな 本棚 # 43 : 賢いお金の使い方 パート 10

飛利浦 Phillip

みなさん、こんにちは。今週も元気に過ごしてますか?

私はこの一週間、また『Poor Charlie’s Almanack』を読み返していて、「ああ、やっぱりこの人はすごいな…」って何度も思いました。

今日は、マンガーが指摘した「経済学の9つの大きな欠点」のうち、最後の2つをお話しします。

8. 自信過剰と頑固さ

経済学者は、ときどき自分の理論に自信を持ちすぎて、他の意見を聞こうとしないことがあります。

マンガーがよくやり玉に挙げたのが「効率的市場仮説」。これは「市場は常に正しい価格をつけている」という考え方ですが、バークシャー・ハサウェイの実績を見れば、そうじゃない時もあるのは明らかですよね。

彼が言いたいのは、「理論を信じるな」ということではなく、「自分の理論を疑う余地を常に持とう」ということです。

ビジネスの世界でこれを体現した例が、かつてのノキア。

90年代から2000年代初頭まで、ノキアは携帯電話の王者でした。ハードウェアは高性能で、Symbian OSも強みでした。でも、その強さが逆に罠になったんです。

2007年、AppleがiPhoneを発表した時、ノキアの経営陣は「あれは一部のマニア向け」くらいに思っていました。ソフトウェアのエコシステムの重要性を軽視し、ハードウェア中心の戦略を変えなかった。Androidが広がっても、Symbianに固執し続けた結果、完全に出遅れてしまいました。

マンガーのメッセージはシンプルです。「謙虚であれ。他分野からのフィードバックを受け入れろ。」

 

9. 実用性の欠如

マンガーがもう一つ強調したのは「経済学が現実世界と乖離しすぎている」という問題。

学問としては美しい理論でも、現場で役に立たなければ意味がありません。

彼とウォーレン・バフェットの成功は、教科書通りの経済学から生まれたわけじゃありません。

心理学、歴史、生物学、そして深いビジネス理解を組み合わせて実践したからこそ成果が出たんです。

私たちができること

じゃあ、私たちはどうやってマンガーの教訓を日常に取り入れればいいのでしょうか?

A.理論は学ぶだけでなく使う

投資の本を読んだら、少額で実際にやってみる。プログラミングを学んだら、小さなアプリを作ってみる。

B.多分野で考えるクセをつける

問題は1つの視点では解けません。心理学、歴史、生物学など、別の角度からも考える習慣を持つ。

 C.経験と振り返りをセットにする

何かをやったら結果と理由を記録する。「なぜうまくいった?なぜ失敗した?」を考えることで次につながります。

 

若い世代へのメッセージ

マンガーとバフェットは、若いうちの選択や習慣が何十年も影響すると言います。

•習慣は早いうちに作る

バフェットは11歳で投資を始め、一生の複利のアドバンテージを得ました。

•間違いは若いうちの方が修正しやすい

22歳での失敗は、42歳での失敗よりはるかに立て直しが簡単。

•誰と働くかで人生が変わる

マンガーの3原則:

               1.自分が買わないものは売らない

                  2.尊敬できない人の下では働かない

                  3.好きな人とだけ仕事をする


最後に彼がよく言っていたのは、「毎日少しだけ賢くなれ。ゆっくりでも確実に前進しろ。長く続ければ、必ずそれに見合う結果が出る」ということ。

必要なのは天才的な才能じゃありません。少しだけ他人より長く賢くいられること、それが成功の鍵です。


今日の話、ちょっと長くなりましたが、どれか一つでも心に残れば嬉しいです。

では、また来週お会いしましょう。